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2013年10月24日 Vol.48

《shadowtimes》Post.24「文字と写真」港千尋

今月、『100年目の書体づくり』という本が出た。大日本印刷のオリジナル書体である、秀英体がその誕生から100年目に改刻された記念出版である。 改刻とは、あまり聞きなれない言葉かもしれないが、ひとつの書体のデザインを全面的に改めることを意味する。「刻」が示すのは、もともと活字は金属に刻まれて作られたという歴史だ。「平成の大改刻」と呼ばれたリニューアルは、2005年に開始され、実に7年をかけて完成した。 冒頭、大日本印刷株式会社の北島義俊社長は次のように書いている。 「大日本印刷の前身である秀英舎は1876年(明治9)、<活版印刷により文明社会の発展に貢献する>という志を持って創業されましたが、印刷技術の変化にともなって、活字鋳造と組版事業を2003年(平成15)3月に終了させるに至りました。127年に及ぶ長い歴史に幕を引くわけですから、伝統文化を終わらせてしまうような深い感慨と将来への重い責任を強く感じました。」

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2013年10月17日 Vol.47

《Days and Lights》Post.23「砂漠のクロスロード」勝又公仁彦(邦彦)

日本人の皆さんはご自分をモンゴロイドだと認識しておられるかもしれない。そして同じモンゴロイドとして東アジアやモンゴルやシベリアや南北アメリカの原住民などの人たちを人種的な同族と捉えているかもしれない。モンゴロイドの特徴としては俗に蒙古斑をもつということが挙げられ、子供のころにあった記憶がある方もいるだろう。 しかし、現代では「モンゴロイド」という言葉の使用が禁じられている学会もある。それはそもそもヨーロッパ人による差別から発生した言葉で、現在の科学ではそのような人種の分類が適切でないことが証明されている。そもそも人種という概念そのものが生物学的には有効ではないそうだ。

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2013年10月10日 Vol.46

《shadowtimes》Post.23「クリス・マルケルの旅と記憶」港千尋

山形国際ドキュメンタリー映画祭が今日から開幕する。来週17日まで、世界各国から集まった選りすぐりの作品が市内各所で上映される予定で、「映画都市ヤマガタ」は今回も熱い。 特に今年のインターナル・コンペティションへの応募は1153本だそうで、そのなかから上映されるのはたった15本。超厳選のプログラムに期待が集まる。 今回は、並行して上映されるプログラムのひとつに共同ディレクターとしてかかわっている。フランスの映画監督クリス・マルケルの回顧上映だが、昨年91歳で亡くなった監督の追悼の意味も込めての本格的な特集になった。 日本では『ラ・ジュテ』や『サンソレイユ』で知られるマルケルだが、40本以上に及ぶ上映作品の大部分が日本では未公開。それだけに準備も時間がかかったが、カタログの制作も含めてなんとか実現に漕ぎつけられた。

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2013年10月03日 Vol.45

《Days and Lights》Post.22「二つのアート」勝又公仁彦(邦彦)

「風景考 モンゴル展」のレセプションを終えた翌日、我々はまだ日も上がらない早朝、ウランバートルのチンギスハーン空港へ向かった。南ゴビへと飛ぶためである。 プロペラ機はウルム(南)ゴビ県の県都ダランザドガドの空港に到る。正面には駱駝の狛犬が置かれ、中華圏とは多少違うエリアであることを思わせる。空港から少し離れてダランザドガドの街がある。人口は 1~2万人程度だろうか。県都とはいえ小さな町だ。水や日用品はそこに買いに行く。 ガイドのトォゴに頼んで小さなお寺に寄ってもらう。モンゴルはそもそもチベット密教の国であった。社会主義政権下で数々の弾圧や寺院の破壊などが行われ一時衰退したが、かつては宗教的権威者が赴く場所が首都となる時代さえあった。

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