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バックナンバー:2013年05月16日 配信号 収録

《shadowtimes》Post.13「鎧戸から洩れ入る光」港千尋

《shadowtimes》Post.13「鎧戸から洩れ入る光」港千尋

うら寒い黄金週間をあけたと思ったら、いっきに陽射しが強くなり今日など真夏の気温である。窓を開けるとどこかで風にそよぐ木々の音が気持ちいい。ブラインドをすこし降ろして、読みかけた文庫本を開く。 上下に分かれた二巻の上巻は表紙がシダの生い茂る森の写真。ちょうど今時分の雑木林の光景だろう。下巻は同じような森の冬景色。ヘンリー・デイヴィッド・ソローの代表作『森の生活』、岩波文庫で1995年に出た飯田実訳である。 この新版を取り出したのは、先日G/P Galleryで開かれたイベントで、少しこの本について言及したからだ。 イベントは開催中の天野裕子の個展『UNKNOWN RENOUN』展に際して作家の天野さん、ギャラリーの後藤繁雄さんとのトークだったが、そこで展示されている写真を中心に自然や人間の心について話しているうちに、ふとこの本の書名が口をついて出たのだった。 天野さんの写真のなかには利根川流域の池や木立やそこに集まる鳥たちの風景がある。それを見ながら、なぜかソローを思い出したのだった。

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